FX自動売買ツール、いわゆるEA(Expert Advisor)は、トレーダーにとって時間を節約し、感情に左右されないトレードを実現する画期的なツールです。
しかし、「一度動かせば放置でOK」という認識は、時に致命的な損失を招くことがあります。
EAは万能ではなく、相場状況やロジックの変化、ドローダウンの拡大などに応じて“止めどき”を見極める必要があります。
本記事では、EAを停止すべきあらゆるタイミングと判断基準について、徹底的かつ網羅的に解説します。
メンタルの観点、相場状況、経済イベント、ロジックの寿命、資金管理ミスなど、あらゆる角度から「EAの停止判断」を掘り下げていきます。

目次
- EAを止める必要性とは?放置が招く3つのリスク
- タイミング①:相場の地合いが変わったとき
- タイミング②:EAのロジックが通用しなくなったとき
- タイミング③:ドローダウンが設定値を超えたとき
- タイミング④:重大経済指標やイベント前後
- タイミング⑤:メンタルが壊れそうなとき
- 停止判断で迷ったときのチェックリスト
- EAの停止後にやるべき3つのこと
- よくある質問と注意点
EAを止める必要性とは?放置が招く3つのリスク
「自動売買=完全放置」は幻想である理由
EA(エキスパート・アドバイザー)は、人間の判断を排除してトレードを自動化する便利なツールです。
しかしながら、「一度セットすれば永遠に勝てる夢のツール」という認識を持っていると、痛い目にあう可能性があります。
例えるなら、EAは自動運転車のようなものです。確かに自動で進みますが、突然の交通渋滞・事故・天候の変化など、想定外の出来事が起きれば人間の介入が必要不可欠です。
EAもまた、変化し続ける相場という道路を走っている以上、常に管理・点検・判断が求められるのです。
放置によって招く3つの重大リスク
- 相場の変化に対応できない
多くのEAは、「過去のある一定期間の相場データ」に基づいて最適化されています。
つまり、レンジ相場で利益を出せるよう設計されたEAは、トレンド相場に入ると機能不全に陥ることがあります。放置していると、「なぜ勝てなくなったのか」に気づけないまま損失が膨らんでいくのです。 - ドローダウンによる破産リスク
ナンピンマーチン系EAに代表されるように、含み損を前提に利益を狙う戦略では、相場が想定外の方向に動いた際のダメージが甚大です。含み損が積み重なり、証拠金維持率が低下すれば、強制ロスカット=資金のほぼ全損に繋がります。
「いつか戻るだろう」という淡い期待で放置すれば、取り返しのつかない損失を被る可能性があるのです。 - 開発者やロジックの“寿命切れ”に気づけない
EAは永遠に稼働し続けるものではありません。
相場は常に変化しており、それに応じてロジックの効果も低下します。また、EAの開発者が更新やメンテナンスを停止しているケースも少なくありません。
「気づいたらサポートが終わっていた」「昔は勝てたのに今は連敗続き」など、放置運用では異変の兆候に気づくことが遅れるのです。
“止める勇気”が利益を守る鍵
多くのトレーダーは「一度EAを止める=失敗」と捉えがちですが、それは誤解です。
「勝てるときに回す」「負けるときは止める」という判断ができる人こそ、長期的に勝ち残れるのです。
EAには必ず“止めるべきタイミング”が存在します。
それを無視して稼働し続けるのは、赤信号を無視して交差点に突っ込むようなもの。
この記事で紹介する判断基準を知ることで、損失を最小限に抑え、EAと長く付き合っていくための知恵が手に入ります。
タイミング①:相場の地合いが変わったとき
EAは相場の“クセ”を前提に設計されている
多くのEAは、過去の特定期間の値動きに最適化された戦略に基づいています。
そのため、想定された相場環境(レンジ・トレンド・ボラティリティなど)が変化すると、急激にパフォーマンスが落ちることがあります。
たとえば、逆張り型のEAは「一定の価格帯を行き来するレンジ相場」において高い精度で機能しますが、一方向に大きく動くトレンド相場に突入すると、エントリーがすべて裏目に出るリスクがあります。
このように、EAには“得意な相場”と“苦手な相場”が存在するのです。
地合いの変化にいち早く気づくための視点
以下のような現象が見られたら、相場の地合いが変化しているサインである可能性があります。
- ① ロジックの勝率が急落している
数週間単位で勝率が落ち込み、以前は高勝率だったはずのポイントで負けるケースが目立つ。 - ② 含み損を抱える期間が異常に長くなった
従来なら1日〜数日で決済できていたポジションが、1週間以上放置されたまま含み損を抱えている。 - ③ ロスカットやドローダウン(DD)が頻発している
突然の連敗、または連続DDが続き、資金が一気に削られるようになってきた。
チャートで地合いの変化を可視化する
テクニカル分析の観点からも、地合いの変化は視覚的に判断可能です。
- ボリンジャーバンドが急拡大 → ボラティリティ上昇
- 移動平均線のクロス → トレンド転換の兆候
- ATR(平均真の値幅)の上昇 → 値動きが荒くなっている
このような変化を見たときには、EAを止めて一旦様子を見るという判断も賢明です。
自分のEAが“地合い依存型”かを把握する
全てのEAが地合いの変化に弱いわけではありません。トレンドフォロー型やボラティリティ対応型など、一定の環境に強く設計されたEAも存在します。
そのため、まずは自分のEAが以下のどれに該当するかを理解しましょう:
- 逆張り型(=レンジ相場に強く、トレンド相場に弱い)
- 順張り型(=トレンド相場に強く、レンジでは誤爆しやすい)
- ボラティリティ依存型(=値幅が小さいと機能しない)
対応策:EAを止める、または補完する
相場の地合いが変わったと判断したら、以下のいずれかの対処を検討しましょう:
- 一時停止して検証を行う
稼働を止め、直近相場に合わせたバックテストを再実施する。 - ロジックが異なるEAと併用する
地合いによって使い分けるために、逆張り・順張り・スキャルピングなど異なる戦略のEAをポートフォリオ化する。 - 手動で損切りやロット調整を行う
含み損が拡大している場合は、EAを止めて裁量で決済する判断も有効。
「稼働を続けるべきか迷ったら、止めて様子を見る」──これは多くのベテランEAトレーダーが持つ鉄則のひとつです。
タイミング②:EAのロジックが通用しなくなったとき
EAは“相場のルール”を前提に作られている
EAの心臓部であるロジックは、過去のチャートや値動きの傾向をもとに設計・調整されています。
つまり、ロジックが機能するためには「前提とする相場のルール」が今も生きている必要があります。
しかし、相場というものは常に変化する“生き物”です。
政治的要因、世界情勢、中央銀行の政策、投機資金の動きなど、多くの要素が影響し、日々“ルール”は書き換えられています。
その結果、過去に機能した戦略が通用しなくなる=ロジックの陳腐化が起きるのです。
ロジックの寿命が近づいている兆候とは?
以下のようなサインが見られたら、EAのロジックが相場とズレてきている可能性があります。
- ① 設定は変えていないのに、成績が右肩下がり
EAが同じ動作をしているのに、明らかにパフォーマンスが落ちている。 - ② エントリータイミングがズレ始めている
過去は“伸びる前”に入れていたのに、今は“遅れて飛び乗る”ようなタイミングでポジションを持ってしまう。 - ③ 負けが続いたあと、リカバリーできない
一時的なドローダウンなら戻せるが、反発や反転ポイントでも戻せないことが増えている。
バックテストは“保証書”ではない
EA運用者の多くが見落としがちなのが、「バックテスト=未来の成功の証明」ではないという事実です。
バックテストはあくまで「過去データ上でのパフォーマンス」しか証明できません。
特に、同一ロジックを長期間使い続けると、相場の構造変化に追いつけなくなるため、
・「過去の成功」に固執してしまう
・「今の不調」を“そのうち戻る”と無視する
といった危険な判断ミスを招くことになります。
対応策①:定期的なバックテストの再実施
EAの「健康診断」として有効なのが、最新相場に合わせたバックテストの再実施です。
- 直近3ヶ月〜6ヶ月の価格データを使用する
- 過去のテスト結果と比較し、明らかな乖離がないか確認
- 最大ドローダウン、プロフィットファクター、勝率を再評価
このプロセスによって、ロジックが今の相場にまだ通用するのかを客観的に判断できます。
対応策②:ロジックのアップデート or 切り替え
EAが古くなってきたと感じたら、改修・再設計・他のEAへの切り替えを検討すべきタイミングです。
- 開発者がアップデートを続けているか確認
- 最新の相場環境に最適化された別ロジックを検討
- 同一通貨ペアでも異なるアルゴリズムを試す
対応策③:ポートフォリオによる“戦略の分散”
ロジックのリスクを分散する方法として、複数のEAを並行稼働させるポートフォリオ戦略があります。
以下のように異なるロジックを併用することで、一方が負けても他方がカバーする構造をつくれます。
- レンジ型EA × トレンド型EA
- ナンピン型EA × スキャルピング型EA
- 米ドル主力EA × ユーロ主力EA
「勝てなくなってからでは遅い」。
ロジックの賞味期限を見極める視点と、柔軟な切り替え判断が長期的な勝ち組トレーダーへの道を拓きます。
タイミング③:ドローダウンが設定値を超えたとき
ドローダウンとは「資金の健康診断書」
FXにおいて最も避けるべきなのは「一発退場=資金全損」です。
そのリスクを事前に察知するための重要な指標が、ドローダウン(Drawdown/DD)です。
ドローダウンとは、口座残高のピーク(最大値)から、どれだけ減少したかを示す比率であり、
「最大の含み損 or 損失幅」としても理解されます。
たとえば、100万円の口座が70万円まで下がれば、DDは30%です。
この数値が大きいほど、EAの戦略が危険領域に踏み込んでいる可能性が高まります。
なぜDDを甘く見ると破産するのか?
DDが拡大しても「そのうち戻るだろう」と放置する人がいますが、それは非常に危険な発想です。
資金が減るほど、同じ利益率でも元に戻すのが難しくなるからです。
たとえば、30%の損失を出した場合、それを回復するには約43%の利益が必要になります。
これは単純に「戻る」と思っていても、現実的には難易度が跳ね上がることを意味します。
EAが想定するDDと現実のDDのギャップ
EAには「最大DD〇〇%までOK」といった前提が設けられている場合があります。
しかし、これはあくまでバックテスト上の最大ドローダウンであり、
リアル運用ではこれを上回るリスクが常に存在しています。
実際には、以下のような要因でDDは急拡大します:
- 予想外の経済指標による乱高下
- トレンド転換に気づかず逆張りを続ける
- 複数通貨の同時含み損による資金圧迫
こうした状況では、設定されたDD基準を過信せず、リアルタイムの数値をもとに判断することが重要です。
ナンピンマーチンEAは“DD膨張型”である
ナンピンやマーチンゲール系のEAは、ロット数を段階的に増やして平均取得価格を有利にする手法をとります。
この戦略は、反転さえすれば大きな利益になる反面、反転しなければ含み損が雪だるま式に増えるリスクを抱えています。
つまり、DDが発生してからのスピードが早く、資金の消耗も一気に進行します。
以下のような兆候が出た場合は、即時停止を検討すべきです:
- 含み損のロット数が急増している
- 証拠金維持率が300%を切り始めた
- スワップが積み重なって資金を削っている
ドローダウンとどう付き合うか?3つの対応策
- ① DDの“停止ライン”をあらかじめ決めておく
「DDが20%を超えたら一時停止」「維持率が250%を切ったら決済」など、自分なりの明確な基準を持っておく。 - ② ロットを抑えてDDのダメージを軽減する
ロットを小さくすれば、同じDD率でも資金への絶対ダメージは小さく抑えられる。調子の悪い時期はロット縮小が有効。 - ③ 稼働EAの入れ替えや停止を柔軟に行う
明らかにロジックが負けているEAは、「停止・見直し・再稼働」をルーティン化することで、資金保全につながる。
「放置していたらDDが50%になっていた」──そんな事態を避けるためにも、DDは常にモニタリングすべき重要指標です。
次章では、経済指標やイベント前後にEAを止めるべき理由について、より実践的な視点から掘り下げていきます。
タイミング④:重大経済指標やイベント前後
EAの“ロジック想定外”が起きる瞬間
FX市場には、年中無休でニュースや指標が飛び交っていますが、とりわけ相場が暴れる日=“特異日”があります。
それが、雇用統計・FOMC・CPI・要人発言・地政学的リスクなど、突発的な経済イベントのある日です。
こうしたイベント時は、わずか数秒〜数分の間に100pips以上の急騰・急落が起こることもあり、
EAのロジックでは処理できないレベルのボラティリティが発生します。
特に、指標結果が予想と大きく乖離していた場合、市場は予想外の反応を見せ、
「ヒゲで狩られる」「逆指値がスリップする」といったトラブルが頻発します。
イベント時にEAを動かすべきではない理由
EAは、あくまで「過去の一定の動き」に沿ってトレードを行うものです。
しかしイベント時の相場は、「直前まで上げて、直後に暴落」のようにランダム性の高い異常な動きをします。
この動きにEAがついていけなければ、以下のようなトラブルが起きやすくなります:
- 成行注文が滑って予想外の価格でエントリーされる
- ロジックの損切りが発動しない or 無効にされる
- 一方向への連続エントリーで大きなDDを負う
ナンピン系EAは特に脆弱
ナンピンマーチン系EAは、ポジションを重ねて平均価格を調整する構造上、
方向感がハッキリしない乱高下相場には極端に弱いです。
イベント時の例:
- 指標前に買いポジションを3つ持つ
- 指標で一瞬上昇→急落(約定がついてしまう)
- その後さらに下落し、逆指値にかからず含み損が膨張
このように、予測不能な動きで資金が一瞬にして溶ける事例は珍しくありません。
EAトレーダーのためのイベント日ガイドライン
- ① イベント前は稼働を停止
雇用統計・FOMCなどは数時間前からEAを一時停止しておくのが安全。 - ② 結果発表後もすぐには動かさない
発表直後の数分〜数時間はノイズや乱高下が続くため、相場が落ち着いてから再稼働する。 - ③ リスクを取る場合はロット縮小・損切幅調整
あえて稼働させるなら、ロット数を減らし、ストップも狭く設定して損失を最小限に。
経済カレンダーは“毎日のチェックリスト”
イベントリスクを回避する最も基本的な方法は、経済指標カレンダーの確認を習慣化することです。
有名なカレンダー例:
- みんかぶFX 経済指標カレンダー
- Investing.com 指標カレンダー
- 各FX業者の公式サイト(GMO、外為どっとコムなど)
カレンダーを見る際のポイント:
- 星マーク(重要度)3つは注意
- 米国・ユーロ圏・日本のイベントは特に注目
- 要人発言・会見は指標よりも急変動しやすい
“止める勇気”こそ最大の防御
「もしかしたら今回は大丈夫だろう」と思って稼働を続けた結果、一晩で口座資金が半分に…という話は珍しくありません。
危険が予想される日は稼がなくてもいい日。
EAの最大の利点は「止めることができる」ことです。
自動だからこそ、“自分で止める判断”が最も重要な裁量行為だと心に留めておきましょう。
タイミング⑤:メンタルが壊れそうなとき
EAでも「メンタル崩壊」は起こる
「EAなら感情に左右されずに取引できる」「放置で楽に稼げる」──そんなイメージを持っていたのに、
毎朝口座残高を見るのが怖くなってきた、含み損に目を背けている…そんな状態になっていませんか?
これは、EAの運用があなたの心に大きなストレスを与えているサインです。
自動売買といえど、トレードである以上、メンタルの影響は避けられません。
メンタル不調に気づく3つのサイン
- ① 含み損の画面を開けない
含み損が増えているのは分かっているが、「確認するのが怖くて開けない」という状態。 - ② 一日に何度も残高を確認してしまう
稼働させているはずのEAを、何度も見て不安を確認する行動が続く。 - ③ 損切りの判断ができず固まる
「今切ったら負けが確定する」と思い、判断を先送りにして放置してしまう。
これらはすべて、“メンタル崩壊の初期症状”とも言える危険な兆候です。
なぜメンタルが壊れるのか?
EAは「感情に左右されずに運用できる」ことが強みですが、感情がゼロになるわけではありません。
とくに以下のような状況では、EAトレードでも大きなストレスが生まれます:
- 含み損が拡大し、証拠金維持率が危険水準に
- 負けが続いて、EAの信頼が揺らいでいる
- “止めるか続けるか”の判断に自信が持てない
このような状況では、自分の判断軸がブレていき、感情がコントロール不能になっていきます。
メンタルが限界を迎える前に取るべき行動
- ① EAを一時停止して距離を置く
「止めるのが怖い」「判断できない」と思ったら、まずは稼働を止めて、冷静さを取り戻すことが優先。 - ② 損失確定を受け入れる
含み損がメンタルを削っているなら、一度ポジションを手動で整理することで、気持ちをリセットできる。 - ③ 小ロットで再出発する
自信が回復するまでは、最小ロットで練習的に運用することで、恐怖をコントロールしやすくなる。
EAの“勝ち負け”より大切なもの
トレードの目的は、「勝つこと」ではなく「生き残ること」です。
そして、生き残るために最も重要なのは、メンタルの安定です。
あなたの心が壊れてしまっては、どんなに優秀なEAも運用できません。
「止める勇気」もまた、立派な戦略なのです。
メンタル安定のために習慣化したいこと
- 定期的に“トレード日誌”をつけて思考を可視化する
- 週末に「今週の運用振り返り」を行うルーティンをつくる
- 第三者(EA開発者・仲間)と感情を共有する場を持つ
あなたの心が安定してこそ、EAの力が最大限に発揮されます。
運用を「継続」するための最重要ファクターは、テクニックではなく「メンタルケア」です。
停止判断で迷ったときのチェックリスト
「止めるか?続けるか?」迷ったときの思考停止を防ぐ
EA運用において最も危険なのは、「なんとなく様子見」で放置してしまうことです。
判断が先延ばしになると、資金が削られ、メンタルも摩耗していきます。
冷静な判断を助ける5つのチェックポイント
迷ったときは、以下の5つの問いに「YES」か「NO」で答えてください:
- 過去1ヶ月の成績はプラスか?
→ トータルで損失が出ているなら、一時停止して原因分析を。 - 今の相場はEAに合っているか?
→ トレンド転換やボラティリティ急変など、“地合いのズレ”があるかもしれません。 - ロジック通りに動いているか?
→ エントリーが遅い、決済タイミングが明らかにおかしいなど、ロジック劣化の兆候があるか確認。 - DDは許容範囲に収まっているか?
→ 最大ドローダウンの目安(例:20%)を超えているなら即停止判断を。 - イベントリスクに備えられているか?
→ 経済指標や要人発言前後に稼働していないかをチェック。
1つでも「NO」なら、即停止&点検が鉄則
全部「YES」なら継続OK、1つでも「NO」なら停止・分析が必要というシンプルなルールを持つことで、
迷いを排除し、資金を守る行動が取れるようになります。
“感覚”ではなく“ルール”で判断することの重要性
停止判断を感情に委ねると、「やめた途端に勝ち始めたらどうしよう」という不安が邪魔をします。
だからこそ、数値や条件に基づく“ルール化”が不可欠です。
おすすめのルール例:
- DDが15%を超えたら停止
- 2週連続でマイナスなら再検証
- 3連敗でロットを一段階下げる
このように、「停止のライン」をあらかじめ設定しておくことで、ストレスの少ない判断が可能になります。
EAの停止後にやるべき3つのこと
「止めて終わり」ではなく「止めて再起動」へ
EAを停止したからといって、すべてが終わるわけではありません。
むしろ、停止のあとにこそ“勝てる運用の種”が眠っています。
① 再テスト・再検証で“今の相場”にロジックを合わせる
停止の理由が「ロジックの劣化」である場合、バックテストの再実施は必須です。
とくに直近3~6ヶ月間の価格データでのテストが有効です。
チェックすべき項目:
- 直近相場に対する勝率・プロフィットファクター
- ドローダウンが過去より増加していないか
- トレード回数が異常に増減していないか
これにより、ロジックの現役性と改善ポイントが明確になります。
② ポートフォリオ運用で“全体最適”を考える
1つのEAだけに依存していると、調子が悪くなったときのリスクが大きい。
そこでおすすめなのが、複数EAを組み合わせて運用する“ポートフォリオ戦略”です。
構成例:
- レンジ相場向けEA × トレンド相場向けEA
- USD中心EA × EUR中心EA
- ナンピンEA × スキャルピングEA
これにより、ひとつのEAが不調でも他でカバーできる安定運用が実現します。
③ トレード記録の蓄積とパターン分析
EA運用こそ、「データ記録」が成果を左右します。停止した理由・挙動・成績をしっかり記録しておきましょう。
おすすめの記録方法:
- 日ごとの損益・ポジション履歴
- スクリーンショット付きのチャート保存
- 月次ごとの振り返りコメント
こうした情報の積み重ねが、「再稼働のタイミング」「EAの見直し判断」を助ける重要資源になります。
EA停止は“敗北”ではなく“分析と再起動の準備”
EAを止めたからといって、それが失敗とは限りません。
止めることで冷静になり、次の改善につながる視点が得られます。
「止めて、見直して、再び動かす」──このサイクルを回せる人こそ、EA運用で長く勝ち続けられるのです。
よくある質問と注意点
Q. 成績が落ちたらすぐ止めたほうがいい?
結論から言えば、「すぐ止める」のではなく「状況を観察する期間」を設けることが重要です。
EAには「一時的に不調になる期間」があります。
これはどんな優秀なEAでも避けられない、ドローダウン(DD)という“波”です。
一時的なDDと、ロジックが通用しなくなった状態は似て非なるもの。
見極めるには、最低でも1ヶ月程度の観察と記録を取りながら、以下をチェックしましょう:
- 勝率やトレード回数が異常に減っていないか
- エントリーや決済タイミングにズレが生じていないか
- 以前と似た相場環境で結果が極端に悪化していないか
「すぐ止める」より「冷静に見極める」ことが正解です。
Q. 自分で判断できない場合は?
停止や継続の判断が難しいときは、開発者や利用者コミュニティの意見を参考にするのも有効です。
ただし、注意点として:
- 他人の運用環境と自分の運用環境(資金・ロット・通貨ペアなど)は異なる
- 公式の推奨設定が“今の相場”に合っているとは限らない
だからこそ、「自分の口座」「自分の相場」「自分のリスク許容度」で判断するクセを養うことが大切です。
おすすめは、EA運用専用の“記録ノート”を作ること。
そこに日々の稼働状況、相場環境、EAの動き、自分の判断理由を書き込むことで、
「外の声」と「自分の視点」のバランスが取れた判断が可能になります。
Q. 一度止めたEAは再稼働できる?
もちろん、EAの停止は“終了”ではなく“見直しの機会”です。
実際、多くのトレーダーが以下のようなサイクルでEAを運用しています:
- EA稼働 → パフォーマンス低下
- 一時停止 → バックテストと相場分析
- 設定見直し・改善 → 再稼働
このサイクルを回せる人ほど、EAの特性や相場との相性に強くなり、長期的な利益を残せるようになります。
再稼働前にチェックすべき3つのポイント
- ① 相場の地合いがEAに合っているか
→ 今の相場が、EAの得意なパターンかを確認。 - ② ドローダウンの傾向に変化があるか
→ 直近のテスト結果や他のユーザー情報と照らし合わせる。 - ③ 自分のメンタルと資金に余裕があるか
→ 焦って再稼働せず、冷静に向き合える状態かを見極める。
停止や再開は“戦略の一部”である
EA運用において、停止することも再稼働することも、どちらも「失敗」ではなく「判断」です。
感情ではなく、データとルールに基づいて動くことで、
EAを“使いこなす側”に立つことができるのです。
まとめ:EAの“止めどき”は成功するための必須スキル
EAは稼働させているだけでは稼げません。
「いつ止めるか」を判断できることこそが、運用力の証です。
本記事では、相場状況・ロジックの変化・ドローダウン・イベント・メンタル面から、EAの停止タイミングを網羅的に解説しました。
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