この記事で解決できる悩み
- FX自動売買で破綻しないための資金管理の基本がわかる
- EAを週末に止めるべきか（週末クローズ）の答えが見つかる
- 経済指標発表前にEAを安全に止める方法がわかる
- EA稼働中のPC再起動や、スマホからのMT4停止方法に関する疑問が解消する
- 無料で使える「自動停止機能付きEA」のメリットがわかる
このStep3では、FXで絶対に避けては通れない『リスク管理』の基本と、EAを止めるべき重要なタイミングについて、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
よろしくお願いします！まず何から気をつければいいですか？
まずは「資金管理」、特に『証拠金維持率』が最重要です。ここを疎かにすると、どんな優秀なEAも一瞬で破綻します。その具体的な話をしていきましょう！
１・FX自動売買で重要な資金管理について
FX自動売買で成功するためには、優れたEAを選ぶこと以上に「資金管理」が重要です。多くの初心者が陥る破綻の原因は、EAの性能ではなく、この資金管理のミスにあります。ここでは、あなたの資産を守るための最も基本的なルールを解説します。
証拠金維持率：あなたの口座の生命線
『証拠金維持率』とは、「現在持っているポジションに対して、口座残高にどれくらいの余裕があるか」を示す数値です。この数値がFX業者の定めるロスカット水準（例：20%）を下回ると、ポジションは強制的に決済され、資金のほぼ全てを失うことになります。
- 証拠金維持率は常に300%以上、理想は500%以上をキープする。
- ロット数を抑え、十分な証拠金を入金することで維持率は高まる。
EAは自動でロット数を調整してくれません。運用者が自ら、この証拠金維持率を意識してロット数と入金額を管理する必要があります。
この計算が難しいと感じる方のために、資金別の推奨最大ロット数の早見表を作成しました。これはあくまで一般的な単ポジEA（損切り設定があるタイプ）を想定した目安です。
| 総資金 | 1トレードの損失許容額(2%) | 推奨最大ロット数(損切り20pipsの場合) |
|---|---|---|
| 10万円 | 2,000円 | 0.05〜0.07ロット |
| 30万円 | 6,000円 | 0.15〜0.20ロット |
| 50万円 | 10,000円 | 0.25〜0.33ロット |
| 100万円 | 20,000円 | 0.50〜0.67ロット |
「これでは全然稼げない」と感じるかもしれませんが、このルールを守り続けることで、相場に長く居続けることができ、結果的にEAが持つ優位性が発揮され、利益が積み上がっていくのです。
資金管理を学んでも、EA自体がハイリスクでは意味がありません。
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２・日時によるリスクについて
FX市場は24時間動いていますが、時間帯や曜日によってリスクの高さは大きく異なります。ここではEAを停止すべき具体的なタイミングを解説します。
①世界３大市場の取引時間：EA停止を意識すべき時間帯
FXは主に「東京」「ロンドン」「ニューヨーク」の3大市場で取引が活発になります。これらの市場が開く時間と閉まる時間は、価格変動が激しくなりやすい危険な時間帯です。
・日本時間 早朝6時～10時頃
・日本時間 夜22時～25時頃
これらの時間帯は値動きが荒れやすいため、EAの稼働には注意が必要です。NFXのEAは指標発表時には自動停止機能が作動しますが、それ以外の時間帯でもリスクを感じる場合は手動で停止することも検討しましょう。
②EAの週末クローズは必須？ポジション持ち越しの危険性
土日は基本的にFX市場が閉まります。しかし、その間に大きなニュースが出ると、月曜の朝に価格が大きく飛んで始まる「窓開け」が発生し、想定外の損失を被るリスクがあります。
特にFX初心者のうちは、ポジションを週末に持ち越さない（週末クローズする）ルールを徹底しましょう。お使いのEAのタイマー機能などを活用し、金曜の夜には新規エントリーを停止するのが安全です。
③日本の祝日（東京市場休場日）のリスク
日本が祝日の日は、東京市場の取引参加者が減り、流動性が低下します。これにより、普段とは違う突発的な値動きや、スプレッド（手数料）の拡大が起こりやすくなります。特にナンピン系EAは、戻りのない一方的なトレンドに弱いため注意が必要です。
NFXでは、日本の祝日の東京時間（～16時頃）はEAを停止し、取引が活発になるロンドン時間から再開することを推奨しています。
④月末の「月末フロー」に注意
月末、特に最終営業日は、機関投資家の決済注文などが集中する「月末フロー」により、相場が乱高下しやすくなります。普段のトレンドとは逆の動きをすることもあるため、EAにとっては厳しい環境です。
⑤年末年始は”完全停止”が基本
1年で最もリスクが高いのが『年末年始』です。クリスマス休暇から年始にかけては市場参加者が極端に減り、流動性が著しく低下します。わずかな注文で価格が大きく動くため、EAの稼働は非常に危険です。クリスマス前には全ポジションを決済し、年明け相場が落ち着くまでEAは完全に停止しましょう。
３・経済状況によるリスク
各国の経済状況を示す「経済指標」の発表や、中央銀行総裁などの「要人発言」、そして戦争やテロといった「世界情勢」の変化は、相場を急変させる最大の要因です。これらのイベント時には、EAは必ず停止する必要があります。
NFXが提供するEAには、重要な経済指標や要人発言の発表前後にEAを自動で停止・再開する機能が標準で搭載されています。これにより、最も危険な時間帯のリスクを自動で回避できます。ただし、突発的なニュースには対応できないため、日々のニュースチェックは欠かさず行いましょう。
４・PCのトラブルによるリスクとVPSの重要性
EAはMT4/MT5プラットフォーム上で24時間稼働し続けることが前提です。しかし、自宅のPCで運用していると、Windowsの自動アップデートによる再起動、停電、ネットワークの切断など、予期せぬトラブルでEAが停止してしまうリスクがあります。
EAを安定稼働させるためには、VPS（仮想専用サーバー）の利用がほぼ必須です。VPSは、インターネット上にあるあなた専用のパソコンのようなもので、24時間365日、安定した環境でEAを稼働させ続けることができます。
Q. EA稼働中にPCを再起動したらどうなりますか？ポジションは消えますか？
A.MT4/MT5を再起動しても、保有中のポジションが消えることはありません。ポジション情報はFX業者のサーバーで管理されているためです。しかし、MT4を再起動すると、稼働させていたEAは一旦停止します。再起動後にMT4を立ち上げ、チャート右上のニコちゃんマークが笑っていることを必ず確認してください。意図しないEAの停止を防ぐためにも、やはりVPSの利用を強く推奨します。
Q. スマホからMT4の自動売買を安全に停止する方法はありますか？
A. スマホのMT4/MT5アプリからEA（自動売買）そのものを直接停止・再開することはできません。EAの稼働はPCまたはVPS上のMT4/MT5でのみ制御可能です。ただし、緊急時にはスマホアプリから保有ポジションを手動で決済することは可能です。外出先でEAを止めたい場合は、スマホからVPSにリモートデスクトップ接続して操作するのが最も安全で確実な方法です。
５・運用に関する考え方によるリスク
EA運用で最も陥りやすい罠、それは「魔が差す」ことです。しばらく安定した相場が続き、利益が積み重なってくると、「もっとロットを上げれば、もっと稼げるのでは？」という欲が出てきます。
最近ずっと調子いいし、ロットを上げちゃっても良いですか…？
FX自動売買ツールで破綻経験が無い方は、必ずこういう魔が差してきます！
私の経験上、この誘惑に負けてロットを上げた方は、月に1〜2回訪れる危険な相場に耐えられず、せっかく積み上げた利益をすべて失い退場していきます。それがいわゆる『コツコツドカン』です。
推奨される資金管理ルールは、こうした月に数回の危険な相場を乗り越えることを前提に設計されています。ルールを守り、短期的な利益に一喜一憂せず、長期的な視点で運用を続けること。これこそが、投資全般で最も大事な考え方なのです。